ヨガとは、なにより「自然」を尊重し、これと一体となることなのだから、一番大事なことは、たまに思い出したようにではなく、毎日続けることで、その人のペースでやさしいものから高度なものへと進んでいくことが、やはり自然なやり方です。
目の動きと視力を回復させる4つの訓練法
一つは結跏趺坐ですわり、息を深く吸ってから、ゆっくりした呼吸を続けて、両眼を一点に集中します。
次は、鼻の頭をみつめ、ゆっくりした呼吸を続けてから、息を吐き出す。
その次は同じ姿勢で、はじめまっすぐ前方を見て、息を深く吸いながら、両眼をすばやく右へ動かす。
つぎにゆっくり息を吐きながら目を戻し、正面を見る。
それから息を深く吸いながら、両眼を同じようにすばやく左に動かす。
そしてゆっくり息を吐きながら、目をもとに戻す。これを三回続ける。
最後は、正面を見て息を吐きながら、下に目を移す。
そしてゆっくり息を吸いながら、右から上へと目を動かし、真上に来るようにします。
それからゆっくり息を吸いながら下へと目を動かし、左から真下で止める。
これを三回くりかえす。
そして少し休んでから、今度は逆の方向に回す。
これらの運動を数週間続けると、文字通り目に見えて、視力は回復してくる。
目の動きに意識を集中して行なうことは、いうまでもありません。
ヨガの体位法の最後はサバアサナで
サバアサナは、まずあお向けに寝て、両腕を脇に伸ばし、両足をきちんとそろえて伸ばして、できるだけゆっくり呼吸をしながら、足の先から全身の力を抜いていく。
これによって、深い休息と安らぎを全身に感じる。
これは、睡眠に近い効果を持つ休養法でもある。
陽と陰の統制というハタ・ヨガの原理は、同時に宇宙の法則である陰陽のバランスを見出し、これを自分のものにすることを意味しています。
そして、意識のコントロールによって、自分のからだを流れています生命エネルギーの、陰と陽という二つの力を自覚し、この完全なバランスをはかることができる状態が、完全な健康ということになる。
つまり、この基本となっています意識のコントロールを学び、これを獲得しますことがヨガの実践であり、つまりは「生命」の秘密を知ることです。
本格的なヨガを学ぶには、修行を積んだグルと呼ばれる偉大な師について教わらなければならないが、日常的な生活の中でも、比較的簡単な訓練を行なうことによって、充分に健康な生活を送ることができます。
ヨガに基づく健康のための心得
①朝、目が覚めたときに、まず健康でありたいと思うことから、一日を始める。
②できるだけからだを締めつけない服を着るようにします。
③朝、顔を洗うときに、冷たい温水で鼻を洗う。
④朝夕、目の訓練をします。
⑤皮膚を健全にします空気浴のために、一日一回は全くのはだかになる。
⑥規則的な排便を心がける。
⑦酒、タバコなど神経中枢への刺激物は、できるだけ控える。
⑧環境に影響されすぎないように、情緒の安定に気をつける。
もっとも簡単で有効的なヨガの訓練法
また、深い呼吸とともに、瞑想がヨガの中でも重要なものとなっています。
目覚めていますときは、意識は脳に集中していますことが多い。
そのため、何も考えないように頭を数分間からにして、脳を思考作用から解放して、エネルギーの回復をはかる。
これには、まず結跡鉄坐ですわり、ほかのことを考えずに意識を心臓に集中して、ゆっくりと呼吸を整える。
こうしていますと、自分が心臓の中に入っていくような、静かに安らいだ感じを味わうことができます。
これを10分前後行なうことで、すばらしい精神的安定と回復の効果が現われてきます。
人間のからだは、自然の法則に従って、心身ともに無理のない生活を送っていれば、そのままで健康なものなのです。
つまり、自然の摂理に叶っていますかどうかが、健康と病気の分れ目ですので、食べ過ぎ、飲み過ぎ、考え過ぎなど不自然な生活は、からだに良いわけがありません。
健康法というのは、心とからだで自然を見つける作業ということなのです。
ヨガとは、人間のからだに働いている、このとてつもなく大きなパワーを、完全に「ものにする」ための修行法です。