運動中に筋肉がかたくこわばった状態になることを筋肉疲労といいます。
筋肉かかたくこわばったら、運動をいったん中止して、湿布をします。
筋肉の疲労を回復するには湿布がいちばんなのです。
こわばっていても痛みがないときはあたためる、動かすと痛むときは冷やす、痛みがなくなったらまたあたためる、これが原則です。
身近な食べものでできる湿布の紹介
筋肉がこわばったら、じゃがいもの湿布をします。
皮を厚くむいたじゃがいもをすりおろし、じゃがいもと同量の小麦粉を加え、よくまぜあわせます。
両足のふくらはぎなどに用いる場合は、大きめのじゃがいも5~6個が適量でしょう。
よくまぜたらやけどしない程度の熱湯を注ぎ、流れないくらいのかたさにねったあと、熱いうちに和紙か布に塗り、患部にあてます。
湿布が冷めたら取り替えます。
これを一晩つづけると、翌朝にはほとんどこわばりがとれているはずです。
動くと痛むときには、冷やす効果のある玉ねぎとだいこんの湿布をします。
玉ねぎ、だいこん、しようがをそれぞれ同量ずつすりおろしてから、よくまぜあわせます。
そこに同量の小麦粉を入れ、流れない程度にねってから、和紙か布に厚く塗り、患部へあてます。
湿布が乾いたら取り替えます。
筋肉のこわばり方によりますが、たいていは一晩で痛みが消えるはずです。
痛みが消えたら、今度はあたためるじやがいもの湿布、またはさといもの湿布に替えましよう。
運動途中に足がつって、歩けなくなるような痛みがあるときは、すぐ流水をかけたり、冷たいタオルをあてるなどして患部の熱をとることか大切です。
次に、冷水でねったさといもと酢の湿布をすると炎症と痛みもおさまり、回復か早くなります。
楽になったら、今度は温湿布に替えます。
温湿布にする場合は、さといもをやけどしないくらいの熱湯でねって作ります。
ただしかぶれやすい体質の人は、これらの湿布を直接肌にあてず、和紙か布、ティッシュペーパーを数枚あてた上から、湿布します。
●さといもと酢の湿布
①さといもは皮を厚くむき、すりおろす。それにさといもと同量の小麦粉、さといもの1/10~1/5量の酢を加える
②冷水で流れないくらいのかたさにねる。できるだけよくねる
③和紙または布に塗って患部に。厚めに塗るのがポイント
梅干し1個で疲れがとれる?
梅干しを連想するだけで唾液が出てきますが、口に含めば、なおさらのことだ液の分泌が盛んになります。
唾液にはパロチンが多量に含まれているうえ、このとき出る唾液はサラサラしていることが実験でわかっています。
一般に疲労がたまると、のどや口が渇いて、口の中がネバネバしてきます。
こんなときは、梅干しを1個口にするだけで、ネバつきがとれ、口中がさっぱりし、疲労も回復したように感じるものです。