体の内側の基本的な構造について十分おわかりになりましたか。
体の構造は非常に複雑で、一朝一夕に学べるものではありませんが、主な臓器の場所ぐらいは、すらすらと答えられるようにしておいてください。
内臓の配置だけでなく、神経や血管の分布、さらには、それらの臓器をもっと細かく顕微鏡で見るなど、体の内部構造を奥深く追求する学問を解剖学といいます。
医学部の学生は1年がかりでこの解剖学を学ぶのです。
ガンの基本知識を学ぼう
ところで、あなたはガンについて基本的な知識をもっていますか。
「膵臓ガンについて知っていることを述べてください」と言われたとき、何か答えることができますか。
「肺ガンについて何か知っていますか?」と聞かれて、「タバコが危ない」という程度の返事しかできないようでは困ります。
日本人の死因のトップがガンであることを忘れないでください。
ガンについての基本的な知識は、やはり学んでおかなければなりません。
「どんな人が胃ガンになりやすい?」
「喫煙と肺ガンの具体的な関係は?」
「最近はどんな種類のガンが増えている?」
「ボルマン4型胃ガンつて、どんなガン?」
「膵臓ガンの症状は?」
「普通の人でも肝臓ガンになるの?」
「末期状態ってどんな状態?」
「早期ガンと進行ガンの違いは?」
「ガンを早期に発見すると、本当に長生きできるの?」
「ガンの早期発見の技術は進歩しているの?」
「どんなガンには、どんな治療方法が一番いいの?」
自分の子供や知人から、そう尋ねられたときは、わかりやすく答えてあげられるようになってください。
2015年のがん罹患数、死亡数予測
新たにがんと診断されるがんの数のことを罹患数と言いますが、2015年の予測がん罹患数は、982,100例(男性560,300例、女性421,800例)で、2014年予測値より約10万例増加しています。
要因として高齢化とがん登録精度の向上が考えられます。
また、がん死亡数は370,900人(男性219,200人、女性151,700人)で、2014年の予測値より約4千人増加で大きな変化は見られませんでした。
表は部位別に見たガンの死亡率を示しています。
男女あわせて、肺、大腸、胃、膵臓、肝臓の順に死亡数が多いです。
罹患数、死亡数とも胃がんと肝臓がんの順位が下がり、肺がんと大腸がんの順位が上がっています。
胃ガンの死亡率がここ10年やや低下傾向であるのに比べ、男女とも肺ガンの死亡率は急上昇中です。
肺ガンは男女あわせると死亡率は1番目に高いのですが、男性にかぎると胃ガンを抜いて1番になっています。
3番目に多いのが大腸ガン、4番目が肝臓ガン、そして5番目が膵臓ガンです。
これら5つのガンについて、とても役立つ事柄を順に述べていきましょう。