善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やすにはどうしたらいいかというと、基本は食生活の見直しと定期的な運動習慣、そして喫煙を是正することも、とても大切なことです。
善玉コレステロール(HDLコレステロール)の高い人ほど長生き確率が高いということは、すでにお分かりですよね。
高ければ高いほどいいのが善玉コレステロールです。
しかし、善玉コレステロールの値には、遺伝的な要素が強く関係しますので、急に改善するのはなかなか困難です。
そこで、じっくりと時間をかけて改善していく方法をいくつか紹介しましょう。
腹八分をこころがけ、体重コントロール
またしてもこの話になってしまいます。
肥満の人は体重を減らすと、ほぼ確実に善玉コレステロールが上昇します。
食べすぎを抑え腹八分をこころがけると、減量と同時に善玉コレステロールの値は着実に上昇してくるのです。
総コレステロールがもともと正常の人でも、コレステロールの内訳が変わり、善玉コレステロールは上昇してくるのです。
適正体重(BMI=24以下)を維持することは、あらゆる意味で健康管理の基本といえるでしょう。
ウオーキングは最も手軽にできる有酸素運動
有酸素運動は、呼吸で酸素を十分にとり込みながら行う運動です。
どの程度の強度で行えばよいかの目安としては、1分間の脈拍数が「138-年齢の2分の1」と覚えておきましょう。
感覚的には、「少しきついかな」と感じる程度です。
1日の歩数と善玉コレステロールの相関をグラフに示しましょう。
よく歩く人ほど善玉コレステロールが高くなる傾向があります。
しかし、この場合、歩くのをやめると元の数値に戻ってしまいます。
ウオーキングのようなごく軽い運動を一定時間以上、毎日体に加えるようにしてください。
運動として行うなら、まずストレッチングで脚、肩、腕などの筋肉・関節をよく伸ばしてから、歩幅を広めにして両腕を振って調子を取りながらウオーキングしましょう。
太っていたり腰や膝に不安があるなら、腰や膝に強い負担がかからない自転車も良い有酸素運動になります。
禁煙も重要
喫煙すると体内に活性酸素を発生させてLDLコレステロールの酸化を進め、動脈硬化をさらに悪化させるばかりでなく、善玉コレステロールを減らしてしまいます。
すべての生活習慣病に対して、禁煙はとても重要な課題であることは言うまでもありません。
愛煙家に禁煙してもらうのは本当に難しいことですが、タバコの本数を減らすのに応じて、少しずつ善玉コレステロールが上昇してきます。
ご自分で試してみるのが一番納得できるでしょう。