健康管理とは「何か」に取り組むことにより、活力あふれる生活を営むことができ、しかも長生きの確率をもっとも高くすることもできる、その「何か」に取り組むことではないでしょうか。
では、その「何か」とは何か?
当然、その「何か」には医学的な根拠がなければならないのです。
「私ももう40歳になりました。妻や子供のことも考えて、これからはきちんと健康管理に励みたいと思います。どうしたらいいのでしょうか?」と医師に質問してみてください。
ほとんどの場合、満足のいく答は返ってこないはずです。
というのも、普通の医師が知っている医学は、病気になった人を迎えたときから展開されるものだからです。
健康管理には2つある
目本で生活している方のほとんどは病院で亡くなっています。
人生の後半は病院と自宅を行ったり来たりする毎日になることが多いのです。
私たちの生活と健康管理・医療とは切り離すことができないぐらい密接に関係しているものなのです。
しかし、私たちにはたして、人生を送るのに必要な医学の知識があるでしょうか?
残念ながら、ほとんどの人に十分な知識はないといえましょう。
これまで、医学、そして健康管理を学ぶ機会がなかったのですから、やむをえないことと思います。
健康管理は、すべての人に共通する事項、すなわち一般的健康管理と、個々の人により異なる事項、すなわち個別健康管理の2つに分けられます。
健康時代を長くする医療も進歩している!
いま現在、健康な私たちにとっては、発病する日を待つのではなく、健康時代をできるかぎり長くするための努力が大切ではないでしょうか。
実は、健康を維持するための医学も非常に進歩しています。
しかし、その分野の医学が、わが国ではほとんど活用されていないのが現状です。
アメリカでは、連邦政府が保証する保険医療制度がなきに等しいため、一度病気になると莫大な出費を余儀なくされます。
だから、健康時代を長くするために、一人ひとりが積極的に努力しなければなりません。
そのための医療も大いに活用されています。
では、日本ではどうして活用されていないのでしょうか。
アメリカと違って、わが国は国民皆保険制度ですから、病気になったときの治療費の負担が極端に軽いのです。
それが一因かもしれません。
また、世界最長寿国という虚名に安住しているという背景もあるでしょう。
だからといって、無為無策に発病の日を待ち構えているのでは、知的人間としては失格です。
「年に1回、人間ドックを受診しているから大丈夫」という人もいることでしょう。
しかし、人間ドックだけでは、健康時代を長くするための取り組みとはいえません。
健康であるならば、発病の日を待ち構えるのではなく、健康時代をできるかぎり長くするための方法を自らすすんで工夫するべきなのです。
そのためには、まず健康管理を実践するために必要な医学を学ぶ必要があります。
医学は何も医師のためだけのものではありません。
健康を管理し、長生きする計画を練ろうとする人のためのものでもあるのです。
医者にかかり、受動的に医者まかせにするのではなく、自分の知識や判断を中心として、自分の体を管理するということを知っていただきたいのです。