花粉症と診断された場合、花粉症をどういうふうに治療するかは、あなたの考えと症状しだいです。
原則的な治療方針は、あなた自身にやっていただく「セルフケア」と、医師が行なう「メディカルケア」を車輪の両輪としてやっていくというのが、花粉症に共通するものです。
、そのどちらにも、患者さんの症状やライフスタイルに応じて、さまざまな方法があります。
そこで、まずは、
花粉の季節だけ症状をやわらげたい場合
メディカルケアの主流は、クスリによる薬物療法で、いいクスリが次々に開発されています。
そして、花粉が飛び始める時期も、かなり正確に予想できるようになりましたから、飛散する前にクスリをのみはじめ、飛び始めても、出る症状を軽くしようという「初期療法」が、薬物療法の中心になっています。
その治療は、手術もふくめ花粉症を「予防」したり「治す」ものではなく、症状を「緩和」することが目的です。
花粉症を根治しよう
こんなひどい症状は二度とごめんだ!
花粉症にならない「体質」を手に入れたいと思ったら、減感作療法しかありません。
ただ、この療法は、日本中のどこの病院でもできるものではありませんし、医師なら誰でもできるというものでもありません。
きちんとできる医師や施設は限られていて、患者さんは、根治するまで、時間も手間もかかります。
ところが、減感作療法は効かないなどという誤解が、世間に広く流布されていますが、減感作療法の専門医以外は、以前の治療法とは内容が異なっていることが知られていないのが現状です。
花粉症が始まると日常生活はめちゃくちゃです
●つらい
- 夜、寝ているときに鼻がつまり、口呼吸になって、のどをいためる。苦しくて目が覚めるときもある
- 鼻づまりで眠れない、睡眠不足になる
- ティッシュペーパーが手放せない
- 四六時中、鼻をかまなくてはいけない
- 鼻の下が真っ赤になって痛い
- 一年中でいちばんさわやかな季節でも、朝から不快な気分になる
●メイクが落ちる、みっともない
- 肌が荒れて、化粧ができなくなる
- 鼻水をかむのでファンデーションが落ちる
- 外出のときマスクをするので、化粧くすれが甚だしい
- 涙のため、アイメイクが流れる
●仕事にさしつかえる
- 鼻水が出っぱなしで打ち合わせ中など困る
- 講演やテレビ出演の時に、突然くしゃみや鼻水が出る
- いつも頭がぼーっとして物事の判断が遅くなる
- クスリをのむと眠くなり、なまけ病のようになる
- 授業や仕事に集中できない
●消極的になる、ひきこもる
- 外に出るのがおつくうになる
- 鼻水のため、不快感ですべてに意欲をなくし、前向きの気持ちになれない
- 人に会うときたいへん気を使うし、コンサートやパーティにも出席をためらう
- 時期をずらせられるものは、すべて後回しになり、旅行もゴルフも、すべてNG