よく間違いやすいことだが、「運動量の大きい作業ほど疲れやすく、運動量の小さい作業は疲れない」と考えがちである。

栄養学や運動生理学ではRMR(エネルギー代謝率)といって、労働に使うエネルギーが基礎代謝量の何倍になるか、各動作ごとに算出している。

坐って休憩しているときが0.2、食事0.4、電車に乗る1.0、炊事1.5、散歩1.5、歩行3.0、体操3.5、ジョギング7.8、中距離走31、全力疾走104などである。

数字が大きいほど労働量が多いので、カロリーを多くとりなさいと教えている。

ところが、たとえば女性の針仕事や編み物は0.3~0.4だが疲労感が強く、ちょっと散歩になどと気分転換をはかりたくなる。

散歩のRMRは1.5だが、かえって疲れがとれて気分がいい。

なぜだろうか。実は編み物のように固定した姿勢を続ける作業では一部の筋肉が緊張したままなので、疲労物質がたまり、筋硬直をおこし始めるからです。

仕事の疲れをとる~デスクワークは筋硬直をおこす

デスクワークも固定した姿勢を続けることで一部の筋肉が緊張したままなので、疲労物質がたまり、筋硬直をおこすと言える。

そこで、デスクを利用する運動によって、首、肩、背、腰にたまった疲労物質がとれるので作業能率が上がり、疲労を後まで残さずにすむのである。

どうやればいいのか?

①坐ったまま両手を机の下に入れて手のひらで持ち上けるつもりで上方に力をいれる《デスクリフト》

②机を背にして両手を当て腕立て伏せの逆の運動する《リバースディプス》

③机に向かつて横に立ち片手を机にかけて全体重を片手だけで支えるー片手の《プッシュアップ》
注意点!体重をじゅうぶんにかけること

効果は通勤仕事の疲れをとる。血液の循環をよくし気分を一新する。三角筋・二頭筋・大胸筋が強くなる。

通勤の疲れをとる-副腎皮質の活発度が決め手

「日本人は誰もかれも疲れたような顔をしていますね。経済活動が活発だからもっとイキイキ働いているかと思いましたが……」

これはある在日外国人のことばである。

事実、通勤電車の中で見かけるビジネスマンの顔はどの顔を見ても生気のない顔をしている。

その原因としてはさまざまなことが考えられるが、その中でも対人関係の気疲れ、仕事の緊張などがあげられる。

このような毎日の生活が積み重なって引き起こされるのがストレスである。

このストレスも最初のうちは、副腎から分泌される副腎皮質ホルモンの抵抗によって昂進を防ぐことができるが、その限度を越えると自殺に走ったり、蒸発したりするようにさえなる。

これを防ぐには、十分に休養をとり、ストレスを解消する副腎皮質ホルモンを活発にする方法を講じればよい。

忙しくてそんな暇がないという人は、弱った副腎の働きを活発にする運動を取り入れればよい。

《肩のアイソメトリクス》は、どんなに忙しいときでも、やる気さえあれば簡単に実行でき、全身のホルモン分泌を盛んにする働きがある。

気分転換にも適したトレー二ングである。

★どうやればよいか

①エレベーターの中や部屋の隅などに立つ

②両手を壁にあて全身の力で6秒間押す

③一気に力を抜く
注意点!肩がぶるぶるふるえるまで力をこめる