健康管理にとっては有用菌を優位にしておくことが必要不可欠になりますが、腸内細菌のバランスの乱れが続くと、有用菌の効力が失われていきます。

腸内細菌叢は、一時的にバランスが悪化しても、元に戻す力を保持しています。

そうだとしても、継続的に腸内細菌のバランスが悪くなると、乳酸菌などの有用菌が減って、有害菌が増えてくるということになります。

その為に、免疫力や抵抗力が低下し、いろいろなアレルギー反応を発症させます。docter-woman01-2_l

詰まるところ有用菌の減少によって、免疫機能が正常な状態を保持できなくなり、アレルギー反応を引き起こすのです。

障害が起きている アレルギー疾患

アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、じんま疹、ぜん息から、膠原病、潰瘍性大腸炎、クローン病(腸粘膜の炎症が粘膜のみにとどまらず、腸の全層に及ぶ慢性の炎症性の疾患)まで入れると、多種多様なアレルギー疾患が増え続け、患者数は日本人の3割以上にものぼると考えられます。

厚生労働省の報告の結果では、乳児の約2割、小学生の約1割がアトピー性皮膚炎になってくると発表されています。

アレルギー反応が増えてきた深刻な原因は、牛乳、乳製品などの動物性たんぱく質のとりすぎによるアレルギー反応が元になるものと確認されています。

たんぱく質は、体にとって大切なものです。

人間の体は50~6〇兆もの細胞からでき上がっています。

これらの細胞の主な成分がたんぱく質で、生命の源をつくるものといわれています。

さらには、たんぱく質は、ホルモンや体内酵素の成分であったりします。

というわけで、生命の源の細胞をつくるたんぱく質が不足すると、抗体が減少して、免疫力や抵抗力が弱体化してきます。

ではありますが、たんぱく質が大切だからといって過剰に取り入れると、たんぱく質分解物である毒素を解毒しなければならなくなります。

それとともに腸内で有害菌が増殖し、免疫をつかさどる細胞のバランスが崩れて、逆にアレルギー反応を発生させてしまうのです。

アレルギー反応の中で最も問題なのは、牛乳のたんぱく質です。

日本人の場合、牛乳たんぱくに対して、アレルギー反応を起こす人は少なくありません。

それにも係わらず、子どもの頃から、牛乳を多量に飲んでいる人が多くみられます。

牛乳タンパク質がアレルギーを起こすメカニズム

では、なぜ牛乳のたんぱく質はアレルギーを起こすのでしょうか。

牛乳のたんぱく質は、胃腸内で消化酵素によって加水分解し、ポリペプチドを経てアミノ酸にまで分解されて吸収されます。

ところが、人によってはアミノ酸になる前に吸収され、腸管粘膜から血液に入ってしまいます。

とくに腸管の粘膜の免疫機構が十分に発達していない子どもに起こりがちです。

こうして血液に入ったたんぱく質は、異種たんぱくとして抗原になり、拒否反応を起こします。

これが牛乳アレルギーが起こるしくみです。

また、ヘルパーT細胞のTh2がやたらと働く結果、慢性のアレルギー疾患が発生するとのことです。

牛乳のたんぱくはカルシウムと結合した分子の小さい食品なので、腸内の消化酵素でアミノ酸に分解される前に腸粘膜から異種たんぱくとして吸収され、腸粘膜内で免疫細胞の過剰な働きで活性酸素が大量に放出され、粘膜の破壊・炎症が起こると考えられます。

この結果腸内では、潰瘍性大腸炎やクローン病になるのです。

腸内で牛乳のたんぱく質を分解するときに発生する毒素は、アレルギーを防ぐ免疫力を弱めます。

腸内でヒスタミンなどの毒素が血中に吸収されることで、免疫に関する細胞に働きかけ、全身的にアレルギー反応を起こす結果を招くわけです。

そのようにして子どもの頃から牛乳を頻繁にまた多量に飲ませることで、アレルギー反応を発症しやすい体質に変えてしまうのです。

腸内細菌と免疫作用

腸内細菌は免疫細胞と大きく関わっていますから、腸内細菌のバランスとアレルギーに関与する免疫作用は相関関係があります。

腸内細菌のバランスが良ければアレルギーは起こりませんし、免疫作用がうまく機能していれば腸内細菌も有用菌優位のバランスになるわけです。

乳酸菌は免疫細胞を活性化し、アレルギー反応を抑える働きがあるといわれています。

アレルギー疾患の子どもには、乳酸菌のラクトバチルス菌が少ないということもわかっています。

長年、牛乳、チーズ、ヨーグルト、肉類、魚介類、卵などの動物性たんぱく質を多量に摂取していると、有害菌が優位の状態が慢性化し、乳酸菌などの有用菌は減って正しく働かなくなるのです。

アレルギー反応を防ぐには、ます牛乳、乳製品、肉類などの動物性たんぱく質を摂ることをやめて、自然の植物食(未精製の穀物、野菜、果物、海草など)を摂り、良い水を飲み、乳酸菌を増やし、腸内環境をきれいにすることをおススメします。