妊娠中でも花粉症の治療は時期によってクスリなどを工夫すれば大丈夫、症状は抑えられます。

妊娠中はホルモンのバランスがくずれるため、花粉症が悪化したり、また妊娠したのを機に、花粉症になる方もいます。

いろいろご心配だと思いますが、妊娠4ヵ月を過ぎていれば、主治医と相談したうえで処方したクスリは、のんでも大丈夫です。

もちろん、鼻や目に噴霧したり、さしたりする局所の治療薬は、ほとんど心配いりません。

花粉症の妊婦の治療の現状

妊娠のあいだは「クスリを控える」というのが今までの常識でした。ninpu2

ですから、妊娠に気がつかずに花粉症のクスリをのんだ方が、妊娠とわかって、中絶するかどうか、深刻に悩むことにもなったのです。

しかし、現在の産科の常識では、妊娠初期は別として、4ヵ月以上なら、そこまで神経質にならないほうがいい、症状を我慢するほうが母体にも赤ちやんにもわるい、というふうになってきています。

実際に、抗ヒスタミン薬は、これまで妊娠した女性がたくさん使ってきて、とくに異常はみられていません。

また、ステロイドの鼻噴霧(点鼻)薬も、血中濃度はほとんど上がらないので、割合いに安全です。

使い始めてから日の浅い抗アレルギー薬も、妊娠初期だけ使わないようにすれば大丈夫でしょう。

念のため、妊娠しているとか、授乳中ということは、主治医には治療を受ける前に、お話をしてください。

母乳に移行しにくい抗アレルギー薬もあります。

妊娠初期には局所温熱療法がお奨めです

妊娠のときに気になるのは、赤ちゃんの臓器ができはじめる、ごく初期の場合です。

この妊娠初期にお奨めしたいのが、局所温熱療法器です。

40度程度に加熱したお湯を、霧状にして鼻に吸入するもので、鼻水はもちろん、鼻づまりにも効果があります。

風邪を引いて鼻がつまったとき、お風呂に入ったら、すっと空気の通りがよくなった経験はありませんか。

おなじように、鼻やのどを蒸気であたためると、うんとらくになります。

これならなんのクスリも使いませんので、その面でも安心です。

もちろん、生理食塩水も使えます。

ですから、慎重を期して、妊娠中は抗アレルギー薬の鼻噴霧薬や点眼楽を中心にして、それで症状がおさまらないときに、ステロイドの鼻噴霧薬や点眼薬を使う、ということでいいでしょう。

このステロイドの局所薬は、授乳中でも使えます。

妊娠中の治療をまとめると…

  1. 【妊娠初期(妊娠4~7週)】なるべくクスリは使わす、局所温熱療法器を使う。
  2. 【妊娠前期(妊娠3~4ヵ月)】局所温熱療法器を使うとともに、抗アレルギー薬やステロイドの鼻噴霧薬や点眼薬を使う。
  3. 【妊娠中期以後(妊娠5ヵ月~)】鼻噴霧薬、点眼薬を中心に、短期の抗アレルギー薬の服用。局所温熱療法器を使う。
  4. 【授乳中】鼻噴霧薬、点眼薬を中心に、短期の抗アレルギー薬の服用。局所温熱療法器を使う。 服用するクスリについては、主治医とよく相談する。

ということになります。

また、妊娠前なら、「減感作療法」をすませておけば、いつ妊娠がわがっても心配することはありません。

また、レーザーなどを使う「手術療法」も、局所だけで、お腹の赤ちゃんには影響がありませんから、鼻づまりなどの症状がつらい方には、お奨めです。